飯館村村長選 批判票4割の健闘

 16日に投開票された飯舘村長選は、佐藤八郎氏が1542票、得票率42%を獲得し、現職候補に581票差にせまる健闘をしましたが、当選には至りませんでした。

 全村避難が続く飯舘村での今回の選挙戦は、帰還困難区域を除いて来年3月に避難指示を解除する国の方針に対し、村民の声を聞かずに国に追随する現職か、村民の声を聞き村民合意で村政をすすめる候補かが争点でした。

 村民の8割の所在がつかめないという異例の選挙戦のなか、佐藤氏は県内を駆けまわって村民を探し、思いを聞いてきました。

 16日、佐藤氏は事務所で挨拶し「避難支持解除の白紙化や完全賠償、完全除染などの公約は私が聞いてきた村民みなさんの声、願い、提案です。現職候補は村民の過半数の支持を得たわけではありません」と協調。避難指示解除によって原発事故被害の賠償や生活支援が打ち切られ、村面積のわずか15%の除染のままでは子どもたちが安心して村で生活できない現状を改めて指摘。「村民のみなさんが健康被害、家族の分解、生活の不安などに見舞われることのないよう、今後も全力を尽くします」と決意を語りました。