松川運動記念会の第7回松川賞に、高校生戯曲と90代のエッセー作品

 

NPO松川運動記念会は11月6日、第7回松川賞の授賞式を開催しました。今年の松川賞の栄誉に輝いた作品は、創作部門で西田千春さん(高校生)の戯曲「いつの日にか約束を」とエッセー部門で吉田恒雄さん(91歳)の「松川の教訓を胸に刻んで」の2作品です。

松川賞は2015年から、松川事件・松川裁判・松川運動の事実と教訓を学び、後世に正しく継承していくために設けられました。

審査員長の今野順夫さんは、「松川町に住む西田さんの戯曲は、高校生の演劇仲間が松川事件に興味を持ち、事件の真相に迫り、戯曲による感動の力を信じて、事件を知らない若い人たちにうったえかける優れた作品です」と講評しました。

また、松川運動記念会理事長の安田純治さんは「若い人が応募してくれてありがたいし、うれしかった」と感想をのべました。西田さんは受賞を受けて「被告とされた方々のことを思うと辛い部分もありましたが、こうした賞をいただいてとてもうれしいです」と感謝していました。

また、今野さんは「会津湯川村に住む吉田さんのエッセーは、90年を超えるみずからの人生の中に、松川の闘いをしっかりと受け止め、今後の生き方を貫いていこうとする感動的なエッセーで、松川賞にふさわしい」とのべました。(吉田さんは当日欠席)

なお授賞式では、白寿(99歳)を迎えたもと被告の阿部市次さんのお祝いもしました。

f:id:bigriver00:20211126133411j:plain

(写真左)阿部市次さん(右)授賞式に参加した西田千春さん=6日、福島市