福島市で東北初の公立「夜間中学」開校へ

市民の長年の運動が実を結ぶ

福島県には公立の夜間中学校はありませんでしたが、長年の運動で2024年度から福島市に公立の夜間中学校が開校されることになりました。東北地方でも初めてのことです。公立の夜間中学校は全国に36校あり、約2000人の生徒が「学び直しの場」に通っています。

2010年から「生徒が主役」をモットーに、「福島に公立の夜間中学を」の願いを掲げ、有志による自主的な夜間中学に取り組んできた大谷一代さんは、「福島市が公立の夜間中学を邂逅すると聞いて『生涯の夢が叶いました』という自分の言葉が震えているのがわかります」と語っています。

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あいさつする前川氏=17日、福島市

この運動に携わってきた、元文部科学省事務次官前川喜平さんも12月17日、福島市で自主的に続けている夜間中学の場に顔を出し「大変うれしいことです。今の義務教育は、成績主義や厳しい校則などでいやいや学校に通っている生徒が大勢いるし、不登校になる子どもたちも年々増えている。その原因は型にはめようとする政治にある」と、厳しく指摘しました。