「非核と平和のシンボルに」宝鏡寺で『非核の火』碑前祭

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「愛吉・すずのバラ」を紹介する静岡のみなさん=11日、楢葉町

核兵器廃絶と原発ゼロをめざす「ヒロシマナガサキ・ビキニ・フクシマを結ぶ『非核の火』」の碑前祭が、大震災・原発事故から11年を迎えた3月11日、楢葉町宝鏡寺で行われました。

 

碑前祭では、「『非核の火』を灯す会」の伊東達也さんが「ロシア軍によるウクライナ侵略で原発などの核施設が攻撃されていることに、「満腔(まんこう)の怒りを込めて抗議し、ただちに中止するよう求める」と表明しました。

 

この日、静岡県島田市から「愛吉・すずのバラ」の移植が紹介されました。「原水爆の被害者は私を最後に」との言葉を残して亡くなった「第五福竜丸」無線長の久保山愛吉さんが自宅の庭に植え、妻のすずさんが大切に育て続けたバラです。日本母親大会静岡県実行委員会の粕谷たか子さんは、「このバラは寒さにも強く、きっと福島にも根づきます。多くの人にバラを手渡し、命の大切さをつたえるでしょう」と話しました。また、バラが好きだったアンネ・フランクの「形見」として捧げられた「アンネのバラ」も宝鏡寺に届く予定と紹介した、立命館大学名誉教授の安斎育郎さんは「非核と平和な社会を実現するシンボルになってほしい」と述べました。

 

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NHKEテレに出演した早川さん =13日

宝鏡寺住職の早川篤雄さんは13日、NHKEテレ「こころの時代―私にとっての3・11『福島からの伝言』」に出演し、原発反対でたたかってきたことや、住職として3・11後、住民に寄り添ってきた活動などが紹介されました。早川さんは「愛吉さんが愛したバラがきれいに咲けば、人々に感動を与え愛吉さんの思いが伝わることでしょう」と語りました。