県に海洋放出設備工事の「事前了解」に抗議し、緊急申し入れ

福島第一原発の汚染水の処理について、福島県原子力安全確保技術検討会が26日、海洋放出のための設備工事を了解すると県知事に報告しました。今後、内堀知事がどう判断するかが焦点です。

これを受けて28日、日本共産党県委員会と党県議団、ふくしま復興共同センター、みんなで新しい県政をつくる会が、県に緊急に申し入れを行いました。

県の担当者に申し入れ書を手渡す党県議団(左から吉田、宮本、大橋、神山の各県議)=28日、県庁

申し入れの内容

・この間、漁業者はもとより広範な県民・国民から反対の声が挙げられていることや県内市町村議会の7割が海洋放出に反対・慎重対応を求める意見書をあげたことを指摘。
・それに反して国が一方的に海洋放出の方針を決めてきたことを批判。
・以下5点を求めました。

①来春の海洋放出を認めない立場を表明すること

②海洋放出のための設備工事に事前了解しないこと

放射性物質が海洋の生態系に及ぼす影響についての研究論文が世界的権威ある科学誌に掲載されるなど、新たな知見を踏まえ調査を行うよう国に求めること

④汚染水の処理については、県民・国民の理解と合意が得られる方法が確立されるまで地上保管を求めること

⑤汚染水の発生を抑制するため、直ちに広域遮水壁などの抜本対策を講じるよう国と東電に求めること